ArchiCAD BIM事例レポート[スパイラルデザイン株式会社]

2次元から3次元へのチャレンジ
会社設立を契機にArchiCADで事務所運営の効率化を図る

スパイラルデザイン「空間を、皆様と共に“考え”、共に“創り上げたい”」をコンセプトに、クライアントのニーズをとらえ、それを形にする。2年前の会社設立を契機に、新しいツールにチャレンジし、会社運営の効率化と新しい提案方法の取り組みを開始した。この取り組みについて、代表の高橋氏とデザイナーの大濱さんにお話を伺う。

ArchiCADとの出会い


代表取締役
高橋 武志 氏

 

  スパイラルデザインは、商業施設や店舗を中心に、介護施設、学校など様々なジャンルのインテリアデザイン・建築デザインを行っています。 これまでは図面としてVectorWorksを、パースについては外注に発注するなどしながらこれらの提案を行ってきました。時にはデザインスタディとしてVectorWorksの3次元で検証し、その後外注へ依頼することもありました。 

クライアントの要望で、デザインが変わったり、設計条件が変わったりする短期間での設計を求められる場合が多い商業分野において、その都度それに対応するのも大変な作業です。 そもそも、これまで使っていたCADが使いにくいということから、他のツールを探したわけではありませんが、多少のストレスは抱えていました。大きなきっかけは、事務所の設立です。
「これまでと同じような手法でやろうとしていましたが、景気が低迷していくに従って、当然、事務所運営をどのように効率化するかを検討し始めました。」と高橋社長は説明する。
これまでは図面を自社で作成し、パースに関しては殆ど外注に頼っていました。また、ツール(CAD)を変えることが、容易なことではないことも良く理解していました。新しいツール(CAD)を導入するには、最低半年間これまで通りの業務を進めながら、さらなる業務の効率化を図る必要があり、パースを作成する3Dソフトを導入するならば、外注のクオリティーを自分たちで維持しなければならない。こうした中で、販売店よりArchiCADが紹介されました。


デザイナー
大濱 直子 氏

 

 

新しいことへのチャレンジ


デザイナー
昆野 知彦 氏

 

新しいことを始めることは、非常にリスキーなことです。3日後の提出を控えたところで、間に合わないと思うのであれば、使い慣れたツールに切り替えるなどの「ヘッジ」をしながら運用しなければなりません。
「このツールでどこまでできるのか」「どのくらいの可能性があるのか」など、担当者とよく話す必要があります。導入当初は、「詳細設計からはこれまでのCADに切り替えよう」と考えていました。 もう一つの不安材料は、「何ができて、何ができないのか」を把握することです。
ArchiCADは「これもできる」「あれもできる」といわれますが、全ての機能を覚えているわけではありません。できたはずなのに、何故できないのかと。そうすると、作り方が間違えていたとか、正しい作り方をしていなかった言うことになります。
実は昨日も、なぜ正しい立面図が作成できないかの議論があったばかりです。実はそのような作り方をしていなかったと気がつきました。仮にArchiCADで作成したデータで立面図ができなかった場合、どのようにリスクをヘッジするのかということを、常に考えながら進めなければなりません。かといって、そんな余裕があるプロジェクトはなく、寝る時間との戦いです。 

「ArchiCADを覚えるまでには正直、相当な物件数を手掛ける必要がありました。勿論ArchiCADでは、壁などが早く配置できるなどのところはあります。これまでは、一つ一つクリアをしてきました。何度か以前のCADに戻ろうかと考えました。」と大濱さん。 
ただ途中で切り替えるということの逃げのエクスキューズにならないようにしないと、導入はできません。その考えは、やめようと。理由が、今の技術ではできないとか、時間がどうしてもかかるから、このプロジェクトではだめだとか、最初から計画し、読めるのであれば、この部分はArchiCADで、この部分は以前のCADでと考えます。とにかく作成までのルール決めをはっきりさせました。

実プロジェクトへの対応

 今では、一物件30カット以上のCGを作成する場合もあります。また、商業施設・店舗ではサインが非常に大切な役割をします。「細部まで正確に作成し、サインがどう見えてくるか、サイズ、高さ、厚みなど視認性を検証してデザイン提案をしています。このような検証ができることが、ArchiCADでは非常に優れていると感じています。」

見えてきた課題

図面については昔のCADを使用することも未だにあります。そうした場合、まずはボリュームスタディーをすることを優先し、短時間で大まかな3Dを作成します。そこから立体的な見え方を検証しつつ、詳細をデザインしながら作り込んでいくのです。 最終的には、実施に近い正確な寸法で3Dを作成しますが、いざそれを図面として利用しようとすると、不必要な線が表示されてしまったりと使えなくなってしまいます。ここが大きな課題だと考えています。3Dパースと図面、両方が同時に出来上がると、本当に理想的な運用が可能になると感じています。

Corporate Profile


スパイラルデザイン株式会社

創業

2008年3月

事業内容 商業施設の企画・設計、プロダクトデザイン及び販売、グラフィックデザインほか
代表者 代表取締役 高橋 武志氏
所在地

東京都渋谷区恵比寿西1-21-14  コンフォリア代官山

GRAPHISOFTはNemetschekのグループ企業です